リベンジ 小学校で学んだ「はなのみち」のその後を再度書いてみた

小学校の国語で「はなのみち」を習って

その後の物語を自分で書いてきて下さい。

……作文で書くとかめっさつまらないし

楽しくなかった。

ただ、今でも覚えてるということは

「もっと、楽しい話を書きたかった」

と強く思ってたと思う。

なので、面白おかしく書き直してやる!

てなったわけですよ。

ま、適当に読んでって下さい(笑)

A5版6ページ

はなのみち 四季語り

椏彈(あだん)

 

春の話 多彩な花々と愉快な友達

くま→く

りす→り

く「あの種は花の種だったんだね」

り「あぁ、うん。花の種だったのね」

自宅からりす宅まで続く花の道。皆見慣れない花々に興味津々に観察する者、自宅に飾るために一輪摘んでいく者。反応は様々である。

り「てか、僕んの家に着くまでなんで気付かなかった⁉種も相当数あったよね⁉こんだけ零して『しまった。穴が空いていた』」て、発見した段階で穴に気付くよね⁉」

く「……てへっ☆」

り「可愛く言って誤魔化そうとするなぁーーーー‼」

熊とリスの力関係は圧倒的に熊なのだが、こと二人の立場は逆転している。くまの天然行動に周囲はあきれ返っており、突っ込む者はもはやいなかった。だが、りすが移住してからは皆に代わって、ほぼ毎日のように突っ込みを入れ続けている。律儀というより、最早やけくそに近い。

り「全く。君は息を吸うかのごとくボケ倒してくるから、本当に止めてほ」

く「あ、タルト落としちゃった」

り「あぁぁあ⁉お手製タルトがぁぁぁあ‼」

く「ごめんね。お詫びにこれあげるよ」

り「……これ、何処で発見したの?」

差し出されたビンを見て驚く。この森では入手困難な蜂蜜がこれでもかとびっしりと詰まっている。良質な蜂蜜で様々な花々の香りがほのかに漂い、色や艶も一級品。売れば高級蜂蜜として高値が付く。

く「たまたま、近くで巣を見つけたんだぁ。蜂蜜取ると結構量があったから、ビンに詰めて持って来てんだぁ」

り「くっ。おまえって、本当にいいやつだな」

く「だって、りすくんはぼくの友達だからね♪」

 

その日、蜂蜜をたっぷり掛けたホットケーキが振る舞われ、口の周りが蜂蜜でべたついたくまくんが目撃されたのは、言うまでもない。

 

夏の話 初夏の珍事

く「りすく~ん」

り「その威厳の欠片もない声は、くまくんだな」

自宅の扉を開け、くまの顔を確認するなり、勢い良く扉を閉める。

く「酷いなぁ。ぼくだよぉ、くまだよぉ」

り「鼻が盛大に腫れ上がって判別がよく出来ない上に、リスに助けを求める熊なんて怪しさ百万倍じゃないか。そんなやつは自宅に入れないのが絶対安全に決まってる」

く「頼むよぉ。皆怖がって誰も近づかないんだよぉ」

普段は役に立たない丈夫で鋭い爪を立て、半泣きになりながらりす宅の扉を必死にガリガリと引っ掻き始める。

り「……僕が大好きな食べ物は?」

く「ふぇ?となりの森にしか自生していない、『ブルブルベリー』と『フルフルチェリー』だよね?」

り「どうやら、本物のくまくんみたいだね」

く「さっきから、そう言ってるじゃないかぁ」

り「僕はリスだからね。人一倍安全に気を遣うのは当たり前だろう?で、その間抜けな鼻どうしたのさ?」

く「うぅ。蜂に刺されたみたいで、気付いたら腫れあがったんだよぉ」

……こいつ、欲張ったな。哀れな視線を向けられ、何も反論できずに小さくなるくま。

り「とりあえず、そこに座って待ってな」

く「ふぁい」

くま専用の大きな椅子に座り、りすは戸棚を暫しあさる。大小様々なビンを幾つか取り出し、薬草を幾つか取り出す。調合を慣れた手付きで行い、あっという間に塗り薬が完成する。

り「痛いだろうけど、動くなよ。動いたらもう塗ってやらないからな」

く「努力します」

予想通り、痛みで悲鳴を上げかけるが最後まで我慢する。

り「これでよし。晴れが引くまでは毎日塗ること!」

く「ふぁい。りすくん、ありがとう♬」

り「ちゃんと守れよ」

 

後日。塗り薬に使用した薬草が、りす宅の前に置かれていた。いくつかは薬草に似た毒草だったそうだ。

り「……あいつ、僕を殺す気か?」

く「ぶえっくしょん‼……あれ?誰か噂したのかな?」

 

秋の話 豊穣の受難

バシャッ‼くまは熊らしく産卵で川を遡上する鮭を狩っていた。

く「あぁ、逃げちゃった……」

空振りに終わり、鮭を取り逃がした上に、他の動物に横取りされてしまう。

り「おいおい。木の実とか果実だけで冬迎える気か?絶対冬眠中に永眠するぞ」

く「ぼくもそれは避けたいだけど、どうしても上手くならないんだよぉ……」

どうしよう……。この歳までくまは狩りの腕前は上がらず、親にも見放されたほど。森の仲間たちのご厚意でご飯を分けてもらっていたが、毎年恒例の冬眠シーズンが近づき、自分のことだけで手一杯。自分の飯は自分で賄え!が本来の在り方であり、今日まで怠けているくまが全面的に悪い。

り「あのなぁ、去年冬眠寸前に僕にすがって、森の仲間に無理を言ってなんとか凌いだけど、今年も僕にたかるつもり?再度言うけど僕はリスだ‼君は熊としてのプライドはないわけ?」

く「そんなプライドなんか、とっくの昔に森に捨てたよ」

り「捨てるな‼それがあって食物連鎖の頂点でしょうが‼今すぐ拾ってこい‼」

く「生きる上でいるなら全力で拾いに行くけど、そんなものあってもぼくは生きていけない‼」

り「開き直るな‼全国の熊に謝罪してこい‼」

く「断る‼」

熊VSリスの白熱した喧嘩に、同じく冬眠に向けて活動する仲間もとい外野が煽りだす事態になっていた。

り「もう‼勝手にしろ‼そうやって、いつまでもダメ熊やってろ‼」

川岸の大岩から飛び降り、りすは姿を消す。

く「ふん‼りすくん居なくても、ぼく一人でなんとかなるもん‼」

くまは大物を狙うため、川の下流へと移動した。

 

り「え?くまくんが帰って来ない?」

夕焼け空から夜空に変わる頃。未だに帰宅しないくまに、ご近所に住む仲間たちが心配そうに川の方面を見つめる。

り「……ちょっと、様子見に行ってくる‼」

りすは仲間たちの静止を無視し、森へと駆け出す。木々を器用に飛び移り、川まであと少しというところだった。

り「うわっ⁉」

りすは大型の猛禽類に襲撃を受け、寸前でかわすも、木から落下してしまう。

り「……はは。ヤバい」

……くまくん、ごめん。大型猛禽類はりす目掛けて急降下を繰り出し、りすは目をつぶる。

猛禽「ぐぎゃぁぁあ‼」

大型猛禽類の悲鳴にりすはゆっくりと目を開ける。何者かに空中で捕獲され、必死に抵抗するもビクともしないようだ。

く「……ぼくの友達を狙って、タダで済むと思わないでよ」

バギバギバギ‼熊本来のパワーに大型猛禽類は息絶えた。

り「……なんで、僕を助けたの?」

く「え?友達を助けるのに理由がいるの?」

り「……そっか」

く「あぁそうそう。これ見て‼」

猛禽類を掴んだ手とは逆の手には、昼間には見かけなかった大型の鮭が握られていた。

り「あっ‼怪我してるじゃん‼」

く「てへへ。鮭と格闘していたら、川底の石で怪我したみたい」

り「なに他人事みたいに言ってるの‼早く家に帰るよ ‼」

く「ふぁい」

 

帰宅後、立派な鮭は鮭の蒸し焼きとなり、二人で美味しく頂いたのであった。

 

冬の話 静寂と共に眠りへ

雪が降り始めた。森は白銀に覆われ、森の仲間たちは順次冬眠または温暖な気候のである別の森へと移動を開始し、森は本格的な静寂を迎えようとしていた。

く「……雪、大分吹雪いてきたね」

り「だな。この景色を見るたびに、あの時期なんだなぁて思う」

く「最近、うとうとしてきて、頭をぶつけそうになるんだよねぇ」

り「……それは、ご愁傷様」

くまは蜂蜜入りホットミルクを飲み終え、椅子から立ち上がる。

く「どっこいしょ。それじゃあ、吹雪で帰れなくなる前に、そろそろ家に帰るね」

り「……分かった。それじゃ、春までおやすみなさい」

く「うん。おやすみなさい」

りすは扉の窓からくまの影が見えなくなるまで見届け、自宅の戸締りを確認し、寝室のベットへ潜り込む。

り「それじゃ、おやすみなさい」

先程くまがくれた羽毛たっぷり抱き枕を抱きしめ、そのまま眠りの世界に向かっていった。

 

おわりの話 四季は巡る 

く「……あれ?扉が開かない」

冬眠から目を覚まし、お日様を浴びに外出を試みるも、扉はビクともしない。

く「う~ん。ぼくでも開かないとなると、りすくん大丈夫かな?」

り「僕は君が扉を破壊しないか心配だったよ。案の定。破壊寸前だったようだけど」

く「りすくん‼どうやって入ってきたの?」

り「僕専用扉から入ってきた。まだ雪が溶けてないから、扉開けれないよ」

く「えぇ⁉こんなに温かいのに⁉」

例年より早く気温が上がり、くまを含めた大型動物たちは雪により自宅から脱出出来ない、という事案が多発。りすを含む小型動物たちの多くは高所に自宅があるため、被害を受けることは無かった。現在はりすを中心とした小型動物たちが、自宅が雪で埋もれているお宅を、一軒一軒生存確認をしている段階だ。

り「全く。春を迎えて早々、なんでこんなに働いてるんだか」

く「うふふ。お礼はプルプルベリーとフルフルチェリー取り放題でいい?」

り「……え?取り放題?」

く「りすくんが言ってた農園、ぼくの友達が運営してるんだ」

り「へぇーて先に言え‼その約束、絶対守れよ‼」

く「あいあいさー」

 

こうして、森は慌ただしい春を迎えたのであったとさ。

 

終わり


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